「地域、組織、業種を超えた個人のネットワーク」により分析技術を活用し豊かな未来の実現をめざす

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20世紀の初めに物質が原子・分子で構成されていることが理論的にも実験的にも証明されましたが、そのための実験に使用された分光技術や分離技術を担った科学機器が第2次大戦後の大衆消費社会の発展と共に工業製品の品質向上を評価や環境汚染の解明に役立つ機器分析技術として実用化されました。この科学機器から分析機器への実用化は単に装置の製造に留まらず高性能の材料や、試薬の開発等、多くのその道の専門家とこれらの普及のために活躍した起業家、販売業者、分析サービス事業者等がいました。

「機器分析の創業者たち」は化学分析のイノベーションに尽力した起業家の伝記です。

「日本理化学硝子躍動百五十年史」は日本における硬質硝子制作成功までの苦労を記述した回顧録になっています。ガラスには軟質ガラスと硬質ガラスがありますが、化学実験に使用する硬質ガラスが実用化されたのは19世紀の半ばのドイツでした。ここから化学実験の精度が上がり、ガラス管内での真空が長時間保持できるようになり、19世紀末のレントゲンのX線や電子の発見になりました。

 機器分析技術が実用化されてから既に70年が経過し、初期に起業した会社の中で経済発展や社会構造の変化により消滅した企業は少なくありません。また、電気計測技術を基礎とする分析機器はその間のエレクトロニクスとコンピュータ技術の急速な進歩の恩恵を受けて初期の装置の面影はもはやありません。

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